天に栄える村

ポレポレ東中野でアンコール上映中の、「天に栄える村」観てきました。
祖父は昔、天栄村の天栄中学に赴任していたっけ……雪が多いイメージがありました。


福島県天栄村の農家の方達がどうやって頑張ってるのか。

放射能の危険があるかどうかだけでなく、
どうしたら除染ができるのか、その真摯な試み・取り組みを伝えてくれました。

問題があったら、その問題の大きさを把握したいのも当然のことですよね。
でも、解決策を考えること、その解決策に関心をもつことを、忘れてしまっていた自分が、恥ずかしくなりました。

もちろん、解決策を考えるにも、状況が苦しいのですが。

それでも天栄村の農家の方達がどうやって、試行錯誤しているか。
彼らの忍耐強い表情。自主的に専門家に学び、実践していく姿……。
これは、ぜひいろんな人に観て欲しい映画でした。

福島に久しぶりに行きたくなりました。


3月12日の朝日新聞に素晴らしい文章が載っていました
箭内道彦さんの手がけた広告とのことで。
今日、その切り抜きを母に見せてもらいましたが

「お時間があれば今度ぜひいらしてくださいね。
ふらっと、福島に。
いろいろな声に誇張された福島はそこにはありません。」
この3行に目が釘付けになりました

「誇張された福島はそこにはありません。」
という言葉は、この映画につながると、私は勝手に感じました。
この映画の中でも「カタカナのフクシマから、漢字の福島に戻りたい」という言葉がありました。

今や、いろんな「フクシマ」があるのでしょうね。
でも、そこで人々が、土を始め、植物や動物や人間の生きる道を探していました。
探しながら、生きているんですよね。

ポレ!

1月16日、ポレポレ東中野にて、『ふたりの死刑囚』公開。
予告編はこちら

名張毒ぶどう酒事件と袴田事件の、二つの冤罪事件。
ふたりの死刑囚は、どうしているのか。

最後の
「司法はこれを狙っていたのか」 というナレーションが、
奥西勝さんの死に顔が、
頭から離れません。

初日は、監督とプロデューサーによる舞台挨拶もありました。

奥西勝さんの死に顔をスクリーンいっぱいに映し出すことについては、少し悩んだという斉藤プロデューサー。
「奥西さんは病死でしたが、ようやく壁のこちら側へ出てこられて、亡くなったのにもかかわらず不謹慎かもしれないけど、『よかったですね』という思いになった」とも、斉藤さんは語りました。
現場にいた人だからこその、正直な感想なのだろうな。

(正確な言葉を思い出せないのが悔しい。レコーダーで舞台挨拶を録音したかったなぁ。もちろんしていませんが。
したことも、ありませんが。)

ちなみに、音楽が、どこか懐かしい感じ…と思ったら、伊丹十三の『マルサの女』を手がけた岡田こずえさん。
先日見た、『ヤクザと憲法』も、今回も、東海テレビの作品。
本当に、力が入ってる。東海テレビ、まじ、すごい。

そして
「イブ・サンローラン」も見ました。
実在した人を役者が演じている映画が、最近、好き。
役者の背負っているプレッシャーを感じる。ピリピリがいい。

特にファッション関係が、最近、面白い。

私は、これまで洋服に無頓着でした。わりと。
どこのブランドなのか知らずに着ていることもありました。
それは有名ブランドであれ、小規模ブランドであれ、洋服や作り手に、申し訳ない。
どこで買ったのがわかることもありましたが、それはだいたい手作りのもの。
それも素敵です。
しかし、その一方で、妙に高級ファッションブランドを敬遠していました。

(超高いのに、私みたいにちょっとガサツな人が来たら、すーぐボタンがとれたり破けたりするでしょ……)
なんて思っていたのです。

しかし、イメージだけで物事語るより、知ってみよう。ということで、
後世にも自分のブランドやファッションを残した人たちに、ちょいと興味もったわけです。

これからも、他にも映画をちょこちょこ見ようっと。
本も読もうっと。

デパートや街を歩きながら、ファッションブランドのお店を見て、
あ、あの性格のあの人が、あそこに佇んでいる…
みたいに感じられるようになりたい。
なんなら、お、若い人だ、とか、歴史ある高齢の人だ…
っていうところまで、頑張って考えなくてもすぐに思い浮かべられるようになりたい。

そうなっていくと、街の景色に、人間味が増す かね。

妄想の中でも、友達や知人が増えていくようで、いいよなぁ。

ヤクザと憲法

2016年、1本目の映画は、
ポレポレ東中野で、「ヤクザと憲法」見てきました。
東海テレビ、すごい。

面白くて、2回も見てしまいました。
ナレーション一切なし。そこに監督の誠意を感じました。

ナイスなドキュメンタリースタートを切るなら、
ぜひチェックしてみてください!


そのほか、お正月休みに観た映画

「ヴィダル・サスーン」

サスーンは、従業員が靴を磨かずに美容室に出勤してくると、
仕事もさせず、すぐに帰らせたとのこと。
……靴磨こう!!

サスーン自身、若い頃、話し方がなってないと言われれば、それを直した。
身だしなみもきちんとするようになっていった。
自分に厳しい人って、その人自身が素直でもあるんですね。
人に指摘されることを、「そっか」と受け入れ、直しちゃう。
もちろん、自分の信念と違うことを言われたら、そこは頑固に貫きとおすけど。

たまたま正月にこの映画を観たが、
彼にとって元日は、どうしてもHappyにはなれない日であるというのも、
印象的だったなぁ。


「桐島、部活やめるってよ」

も観ました。
映画の中の、映画部分がよかったな。


映画いいなぁ舞台もいいなぁ。私もフィクションの作品の中に入りたいーっ。

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矢部華恵

Author:矢部華恵
 
機を織るようにつなげていきたい
日々のこと、本のこと、
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